最も大切な原点に気づかされました
私は鍼灸マッサージ・接骨院の院長として、日々多くの患者様の身体と向き合ってまいりました。
しかし、自分自身が「フォーカルジストニア」という、筋肉の過緊張と神経の誤作動によって意図しない動きを生じる難治性の疾患に苦しむことになるとは思ってもいませんでした。
私の場合、肩から前腕にかけての異常な筋緊張により、楽器の演奏動作が制限され、まるで自分の腕が自分のものではないような感覚に襲われました。
どれほど整形外科や鍼灸院、接骨院を巡っても改善せず、専門家であるはずの自分が「治せない身体」を抱えた現実に、深い無力感を覚えた時期もありました。
そんな時、偶然インターネットで見つけたのが、高田馬場の「ペペタス ギター教室」でした。
田代先生のもとで指導を受け始めてから、「正しいリハビリテーション」と「神経—筋協調性の再学習」の重要性を再認識しました。
特に、ジストニアの根底にある運動制御の誤学習(maladaptive neuroplasticity)を修正するためには、単なるストレッチや施術だけではなく、脳と身体の再教育が不可欠であることを実感しました。
田代先生の丁寧なリハビリ指導の中で、私は「自分の身体を他人に任せるのではなく、自ら理解し、正しく使う」という当たり前のようで最も大切な原点に気づかされました。
症状の改善には時間がかかりますが、確実に“回復の方向”に身体が変わっていく実感があります。
フォーカルジストニアやボーカルジストニアに苦しむ方々へ―― どうか諦めないでください。 神経も筋肉も、正しい刺激と学習を続ければ、必ず再び望む動きを取り戻す力を持っています。
私自身、その道を今も歩みながら、多くの患者様のサポートにこの経験を生かしています。
ホスピスタ鍼灸マッサージ院
代表 小橋 裕次郎
